私は仕事柄、成功された人にたくさんお会いしています。
そんな方々を見ていると共通点が見えてきて確信するのです。
高い業績をあげる人は、高い業績をあげられない人が知らないことをご存知です。
異性に人気のある人は、モテない人が知らない事をご存知であるということ。。
次々とビジネスを成功させる人は、そうでない人が知らないことをご存知なのです。
つまりどのような分野であれ、うまく行く人はそうでない人が知らないことを知っています。
本当にそれだけなのです。
「高い業績をあげる人は、高い業績をあげられない人が知らないこと」をご存知なのでしょう?学歴は関係ありません。中学生の時に家出をして事業で成功した人もいました。
暮らした国がどこなのかも関係ありません。生まれた国、成功した国に因果関係もありません。
どこでどのようにして、彼らは知ったのでしょうか?
その違いを自ら引き寄せ生み出したのが、ある1つの力です。
それが成功と失敗の原理原則を認識する力です。
つまり成功のパターンを実行し、失敗のパターンを避けただけのことなのです。
以下、お汁粉のレシピです。
中規模の小売業やサービス業なら、計数管理とマンパワーの大事さに気がついているはずです。ですから出店を含め売場面積を拡大、つまり店舗数の拡大をしようと考えます。経営が担う責任への自覚と表裏一体のスキルの高さが、実績と人間について責任を果たそうと行動させます。インターネットへの参入は、店舗拡大の常套手段ですが、その成功も、実績と人間に対する責任の強さと比例していると言えます。
まだまだこのレベルは、目先の対策にすぎませんが、責任への不安と事業拡大の希望の狭間で経営者として葛藤が強くなる段階とも言えます。葛藤を超えて、大きな事業へと発展していくのは、 労働生産性を、その基盤としてマンパワーの質と量が成長の必須条件であると気づいた段階です。組織管哩と労動条件の向上に取り組みながら、店数や年商額の拡大を目標します。
しかし、この段階でも、改善はあっても根本的な改革までにはは及ぶことはないものです。なぜなら管理者の育成、第二に法人資産の蓄積が不足するからです。
そこで中規模の安定で停滞していまいます。結局、自己満足に陥ってしまいます。この段階の停滞を突破し、改革へ突き進んでいくのが、教育主義と法人中心主義です。その力によって、 無限の可能性をねらいつづけることが、経営上の特徴となります。
教育主義から実行される若年層へのビジネススキル獲得のための教育費の高さや課題への挑戦励行は、働く人にとって好運です。積極的な人生と能力の向上を願う人間にとっては、この上ないチャンスに満ちた職場環境なのです。
なぜならこれらは会社にとっては大きなリスクなのです。そのリスクを取ってでも成長しょうとする経営風土は、積極的に成長したいと願う個人のポリシーとも見合ったものと言えます。少子高齢化時代にあって、 そのような人にも、企業にも、チャンスに恵まれた職場です。両者にとって成長の鍵があるといって過言ではありません。
個人及び挑戦的な会社における自己、人の教育、育成に、どのような構成を設定すればいいのでしょうか?
人生80年として、マイルストーンを設置します。40歳前後を人生の中心的な区切りに設定します。全体を20年単位で区切り設定します。
なかでも、最も成長が著しい20~40才を10年で区切ります。全体が80年、合計5つの期間に区切った形になります。
5つのステージをどのような目標を持って臨むか、それぞれのステージに目標を設定します。
▼マイルストーンで作ったステージ
ステージ1)
学校生活を通して、20 歳前後までは基礎理解力を身につけます。
ステージ2)
20~30才までの次の約10年間は、からだを動かしながら基本理論と現場作業を30才までに会得します
ステージ3)
30才~40才までの10年では理論と体験の融合を図りながら、ビジネス技術を修得するします。この20年が次の準備期なのです。
ステージ4)
40歳前後で一人前の技術力のある管理者となります
ステージ5)
40才~60才の20年は、これまでの教育期間で得たものを実践に生かし社会的地位と報酬をもちます。
ステージ6)
60才から80才までは、その技術で世に尽くし、生きがいとやりがいと味わい、高めます。
i以上、6つのステージに区切って、最終的には世の中に貢献できるようになるのが、人生の幸福ではないでしょうか?もちろん、正しい努力は家庭生活の幸福にもつながります。
教育の目的は、個人個人が自立できること、目標管理ができることにあります。
目標設定、達成できる行動計画、行動のマネジメント、プロセスで起こる様々な問題をコントロールができるスキルを身につけることにあります。その具体的な手法はOJTが中心です。結果を変えるには行動を変えるしかありません。
この事実はシンプルで分りやすいものだけど、いざ実行となると非常に困難です。目標に適した行動計画を立てても、実際にはその通りに行動できない場合が多いからです。
いくらトップがビジョンを掲げ方向性を示し、目標を立て、スタッフが目標管理の仕組みを策定しても、従業員がやる気を出さず行動しなければ、水泡に帰することになります。意識を変えないままに仕組みをいじくっても成功しないのです。
仕組みを作ったから、「さあ、やりなさい」式が多いのですが、これでは機能しません。新しい変化への活動が思うように進まないのは、自分が変わることへの拒否があるからです。
ディスカッションしているときはポジティブな態度を表していても、いざ行動となると変化を拒否するのはネガティブな態度が習慣化しているからです。人がとっている行動は、メリット、デメリットを考慮する以前に、自分にとって楽な行動である場合が多いものです。
「分っているけどできない」という言葉をよく耳にします。メリットが分っても行動が変わらないことが普通のように起こっています。この葛藤の処理を自分でできるようにするのが教育の中核といえます。
具体的にどうすればいいのでしょうか?
まず手をつけるべきは価値観の統合です。これが教育の根幹となります。価値観に共感できない状態で、いくらスキル開発を行っても、時間的なロスが多く費用的なロスも増大するからです。
社員であれ、アルバイト・パートであれ、意識を変えるには、新しく入社してきた段階が最適です。この段階で会社の価値観を知らせ、なぜそのような価値観になっているのかを説明して、それが当人にとってどんなメリット、デメリットがあるのかを対話によって教え、価値観に共感できるように進めます。
しかし価値観への共感がすぐに得られる場合は稀です。また全員が新しく入社してきたわけでもありません。その場合は、リーダーの意識、考え方を変えることからスタートとします。一般従業員はリーダーの行動を見て自分の行動を変えることが多いものです。
リーダー自身が行動を変えるのが、一般従業員の行動を変える早道です。
・ 会社に新しく入って来たときに価値観に共感させる
・ リーダーが行動を変えることで、従業員の行動を変えさせる
この2つが基本です。それを日常の業務、O.JT ,OFF-JTの教育を通じて実現しますが、教育は非常にシビアな問題でメンタルな要素をいくつも含んでいます。
その意味でもコーチングは有効です。
コーチングは、自立を目的としたマネジメント・スキルです。
コーチする側が上司です。コーチする人が、コーチされる側の人に、効果的な質問をすることにより、本人に気づかせることで、本人が考え、選択し、行動するように誘導する手法です。
問題への気づき→思考(自問自答)→意志決定(選択)→行動→検証のサイクルを回します。その体験を繰り返すことで、自分でサイクルを回せるようにするのがコーチングの目的です。
コーチングは誰にでも適用できるものではなく、コーチされる側の人の資質も条件になります。たとえば経験の浅い従業員に対してコーチングを行っても、意志決定(選択)にたどり着くだけの情報を持っていない場合がほとんどですので、気づくことができません。
経験の浅い従業員に対しては、経験させることによって情報を蓄えさせることが先になります。経験させるには、その義務が果たせるか見極めます。
1)命令が正確に理解できる。
(確実な聞き取り、読み取り、忘れない能力が必要です。)
2)命令が分りやすく正しく表現されること
3)本人に命令が実行できる能力があること
4)実行の事前に不足する能力の発見と、充足する教育を行う
5)本人が知っている評価方法で評価が行われる(行われている)ことが必要
責任を果たせない人は、5つの条件の内、どれかが欠けているものです。
しかし5つの条件の内、1)以外の4つの条件は上司側に原因があるものです。
責任を 果たせない場合はどうするのか、次の点に留意、問題を明確にして対策を実行します。
・ なにが出来なかったか、その原因として本人にどんな種類の過失や怠慢があったか
・ どうしたらよかったのか
・ 今後どの部分をどのように変更すれば、同じミスを防止できるか
・ 反省(上司の誘導で、本人に具体的な問題と対策を確認させることが「反省」)
・ 義務違反が起こった場合、なぜそうなったのか、上司または本人の反省が必要。
仕組みを機能させるための教育の主体がO.JTで、O.JTは経験を通して変化を受け入れさせる教育として有効なのです。このときに詰め込むように教えて受け入れされるのはなく、主体性を本人に移して、考えさせて気づかせることで、自ら主体で判断し選択するように導くのがコーチングです。
以上の点を心に留めて、そのまま実行するのではなく、教育のあり方を教えるもの、教えられるものとするのではなく、根底に人間は対等であるというポリシーを守りながら、具体的なプログラムを用意します。プログラム【自律する教育】を参照してください。