チームは一の集まり。つまり個人が集まりです。優れたチームとは優れた個人の集まりですが、言い換えると優れた個人にすることが、いいチームにする基礎です。徹底した一へのこだわりの集積なのです。「一」は、すべての始まりであり、すべてのゴールです。そしてチームワークは、すべてのひとりひとりの始まりであり、ゴールなのです。
「きょうの禅語」(マツバラリエ著/リヨン社)では次のように説明されています。
「一」を辞書で引いてみると、たくさんの意味があります。自然数の最初の数、いくつかのうちのひとつ、最も優れたこと、物事の最初、ただひとつ・・・etc。(英語のONEも、ほぼ同じ意昧を持っているのが興味深いです)
このシンプルな一文字に私達人問、そして宇宙の万物すべてが当てはまるというのが禅語の考え方のようです。宇宙には数えきれないくらい、たくさんの命があって、ちっぽけだけどその命は二度とつくることはできないのです。自分という人聞はその中の、小さな小さなひとつでしかない。同じものはひとつとしてない唯一のもの。けれど、そう考えると、命の尊さを感じずにはいられません。
さらに、仏法的に「一」は、すべてのものがそこから生まれそして帰るところであるただひとつのものと考えられているようです。
円形トラックのスタートとコールが同じなのに似ているかもしれません。
しかもそのラインが「一」という文字に見えるというのはちょっとできすぎでしょうか?
と、いうようにあります。まさしくその通りですね。そしてチームワークもその通りです。
チームワーク(Teamwork)というと、人の関係性を注目にする方が多いようですが、そうでしょうか?
管理者は人を使って目標を計画の実行によって達成するのが仕事です。目標を達成するために人が集められました。ですから人が集まって、みんなでなんとなくやろうではなく、みんなで手分けしてやろうというのがチームワークです。つまりチームワークとは分業で目的・目標を達成することができることです。 目的・目標を達成できないチームは烏合の衆でしかなく、チームになっていない状態なのです。ですから部門の長、マネジャーや店長など、管理者はチームワークを機能させることに、最大の関心と注意を払わないとなりません。
そこで訓練をしてスキルアップを図りますが、これには相応の時間がかかります。チームワークを成立させるには、訓練、教育、命令・指示が必須条件になります。つまり分業が成立する条件は、各自が指示されたことを達成できることになります。それがチームワークです。
どんな状態がチームワークのいい状態なのでしょうか?
- ひとりひとりが、自分の役割を完全に果たしている状態
- 自分の役割をこなせない人のために他の人がサポートしなくてもすむ状態
ですからある種の人々にとっては、心地よいものにもなります。それならそれでいいからそれでいいじゃないという考えもありますが、長い目で見ると百害あって一利なしです。
なぜなら、各自が指示されたことを達成できない状態では目的も目標も達成できないからです。自分の役割が果たせない集団が幸福であるはずはありません。働く人が不幸になるような仕組みには断固ノーなのです。
チームワークは自己研鑽を基本にした、意見を意見として交わせる集団でなければなりません。チームワークは、チームワークを意識して作っていこうという「モラル」「マナー」、つまり自ら自分の役割を果たせるように自己研鑽していく姿勢が大切なのです。
良いチームワークが創造できる管理者なら、現在以上の利益を生み出せます!
チームワークの良い状態とは
- ひとりひとりが、自分の役割を完全に果たしている状態
- 自分の役割をこなせない人のために他の人がサポートしなくてもすむ状態
どうして、 手伝われることが、なぜマイナスになるのでしょうか?
手伝うことは、マイナスどころか罪悪です。次のような理由からです。
- 手伝われることによって、不足している知識、経験が上司に理解されなくなるので、 必要な追加(補足)教育が行われなくなってしまいます。
- 本人のスキル不足がそのままになり、発展のないまま継続されてしまいます。
- 手伝ったほうは、本来なら休息できる時間、あるいは次の作業ができなくなってしまうので、サボったのと同じ状態になります。
- 手伝った側が自分のレベルアップが図られないため、チーム全体がスキル以下の作業しかできなくなります。
- ひとりひとりが計画にそって指示・命令された役割分担を遂行できるビスネススキルを身につけなければなりません。
- ビジネススキルを身につけるには時間がかかります
- 役割分担を遂行できるスキルを持ったエキスパートを、 企業内に育て上げなければなりません。
- 役割分担を遂行できるスキルを持ちたいと思うポジティブな人が必要です。
- 自己育成を図らず、目先の気楽さと安逸さを追い求める「勤め人」根性タイプの人に不向きです。
- 具体的な指示が、明示されないとチームの各人が「自分なりにこれが仕事だろうと感じたこと」を やっているにすぎない状態になります。
- 役割分担を帰納させするには上司からの部下への命令と部下から上司への報告が不可欠です。
管理者の手腕による影響は大で、ひとりひとりのスキルアップなしには、働く人を幸福にするチームワークは機能しないのです。チームワークとはひとりひとりが目標達成のできるプロの集まりなのです。すべてのひとりひとりの始まりであり、ゴールなのです。
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