禅の言葉「風吹不動天辺月」・・・「かぜふけどもどうぜずてんぺんのつき」と読みます。どんなに風が吹いても月は雲のように流されることはないという意味です。つまり「これは自分が選んだ道、誰が何と言おうと、この道を行く」そのように自身で決めた瞬間に、人生は一瞬にして変わり、天職になります。命を守る生き方から命を使う生き方に変わるのです。つまり使命ができ、使命の道が開きます。使命の道が開くと7つの世界を駆け抜ける扉が開き、遂にビジョンが現実になるのです。
ホスピタリティを考える上で、どうしてもホスピタリティが向かない人がいることを知っておきましょう。人はみんな幼いころから五感を通じて無意識に作った人生シナリオを持っています。人生シナリオにはクライマックスがあり、現実に迎えます。ネガティブ、ポジティブな傾向、方向性は人生シナリオの産物で、ネガティブな傾向はネガティブなクライマックスを迎える上で必要です。 ネガティブ、ポジティブな傾向は選択の基準になっています。つまり結果は、 選択の基準▶選択▶行動▶結果ですから、結果を変えるには選択の基準を変えないと変えることができません。つまり人生シナリオを書き換えないと結果は変わりません。
- いまより良くしたい世界
- 枠に守られている世界
- 環境の世界
- 行動の世界
- 能力アップの世界
- 越えられない世界
- アイデンティティの世界(常識の通用しない世界)
ほとんどの人は、いまより良くしたいと思いながら暮らしています。その基礎にあるのは無意識です。無意識ですから無意識の意識に気づきません。
未来を変えるには、どうしたらいいのでしょう?結果は行動の結果です。行動は選択の結果であり、選択は選択の基準の結果です、つまり選択の基準を変えない限り、結果は変わりませんが、選択の基準こそ自分らしさでもあり、人によってはそれを自慢している有り様です。こういう人はここで終わりです。一生、いまより良くしたいと思うだけで何も変わらず終わっていきます。
枠に守られている世界とは、ここから出てはいけないというフェンスに守られた安全な世界です。枠とは「育った環境」であり、禁止令によって決まっています。禁止令は親など保護者が直接、間接的に下した厳格な命令です。ほとんどの人はもともと自由な子どもの精神を持っていますが、成長の度合いに関係なく、禁止令が働くので二重の要求に挟まれて窮屈に感じますが、慣れ親しんだ枠から脱出できずにストレスを感じます。なぜなら自分には能力がないと思い込んでいるからです。
環境の世界とは、環境によって身につけた方向性、ポジティブorネガティブな気性のことです。これは人生シナリオを反映したもので、人生シナリオを完成させるために必要な思考パターン、行動パターンで、選択の基準に影響を与えているものです。人生シナリオは育って来た環境のなかで五感を通じて入りこんだもので、意識的に書き換えない限り無意識に選択の基準を繰り返し採用し強化し続けていきます。年を重ねるほど傾向は強まります。しかしポジティブだから全部がうまくいくというわけではなく、ネガティブだから全部うまくいかないというわけでもありません。ポジティブであることは人生の困難を含めて人生全般の助けになることは間違いありませんが、環境の世界より上位の世界があることからも分かるように答えになるわけではありません。環境の世界に留まっていると人のせい、場所のせい、時間のせい、 環境のせいなどにして、一生、 言い訳の世界にいることになります。早く脱出したいものですが、無意識に支配されているので意識的な挑戦が必要です。
行動の世界とは、環境の世界に甘んじていることに不満を感じて一念発起、やる気を出して頑張る世界です。しかし現実が意欲をくじきます。頑張っても頑張っても成果が乏しいからです。
この経験は大変有意義なヒントをもたらします。仮に時給1000円だとして、いくつもの仕事をかけ持ちして8時間勤務を2件こなすと16時間に拡大し、一件8000円から倍増して16000円になります。さらに頑張って3件こなすと3倍になり24000円になります。
ところが寝ずに働いてもこれが限界です。 頑張っているだけではダメなのです。長者番付の人にランキングされている人も頑張っていますが、睡眠はとっています。この差はなんでしょう?この限界を突破するのが、 量の世界▶質の世界に変える努力です。 働く量ではなく、質の違いが重要なのです。つまり能力アップをしないと量の限界で終わってしまいます。
ただ働くだけでは効果が薄いと感じるには、量をこなすことです。そうすると質への転換が始まります。始まらないとしたら量がまだまだ不足しているか、能力に問題があるのです。
【能力アップの世界】
さて、いよいよ能力アップの世界です。このレベルから少しずつ自分に変化が起こり始めます。
なぜなら能力アップすれば人間関係の質が変わるからです。 出会う人の質が変わってきます。 その結果、生活の質が変わります。
能力アップには重大なポイントがあります。ひとつは質の世界に行くためにまず徹底して量をこなすことです。そうすると質に転嫁し始めます。但し量の限界にきたら質を意識することが重要です。
能力アップをすると世界が変わります。量をこなしていないのに、質を求めてもないものねだりでしかなくなります。能力アップに対して自分で投資するとリターンがあります。あるいはリターンが大きいのです。なぜなら自分に自分が投資すると受け取り力が高くなるので大きな効果があるのです。この傾向が暗示しているのはリスクをとれということです。
リスクをとっただけですでに能力アップしていると言えます。自立、自律、自主的に責任を自ら引き受けて取り組んでいるほど高い効果が得られます。自分の世界がフォロワーからリーダーの領域に変化しはじめている証拠です。
能力アップの世界に進むことは、モチベーションが高いと誰でも進めますが、能力アップの世界を抜けようとすると、1%の人しか越えられない世界に突入します。
なぜ1%しかいないのかと言うと、自分が正しいと思っている事が限界を作っているからです。正しくないことを正しいと思っていても限界があります。どこまでいっても正しいと思う事が間違いなのです。このために現状に留まってしまいます。ほとんどの人は「自分は努力している」と考え自己満足して、能力アップの世界に安住してしまいます。
しかし、そこには落とし穴があります。すべての正しさには前提があることに注意しましょう。 その世界では正しいだけで普遍的な正解ではないのです。正しさには限界があることを意味しています。
昔、世界のホームラン新記録を出した巨人軍の王選手には荒川コーチがいました。荒川コーチは現役時代、明らかに選手としては格下です。なのになぜコーチできるのでしょう?選手の「正しい」は「能力の限界」なのです。選手は自分のしていることは正しいと考えています。自分で疑問を持っても見えなくなります。これを「透明化」と言います。自分のことなので見えないのです。ビデオで見ても見えなません・・・なぜなら自分では正しいと思っているからです。自分が正しいと思っている事が間違っているのです。
そこでコーチが必要になります。コーチは主観と客観をミックスした目線で、正しいに潜んでいる間違いを見抜き、改善策を提案するのです。その結果、荒川コーチは「フラミンゴ打法」を編み出しました。王選手はそれを受け入れ、二人三脚の猛練習で「フラミンゴ打法」の完成をめざしました。
次に待ち構えている世界が、 常識の通用しない世界です。パラダイムシフトが起こった後の世界です。つまり限界の外に出て、そこから見ることで、正しいと思い込んでいる常識が間違いだったと実感できる世界です。自分が正しいと思っていることをやり続けても成功しないことが理解できるのは、なし得て初めてできるのです。この世界はとんでもない世界です。
自分ができると思った時から、自分のアイデンティティが変わったのです。そこで自分の見える世界が変わるのです。アイデンティティが変わり、ふさわしいその通りに行動すると現実が変わってくれるのです。そのいい見本が孫正義氏です。彼は未来に投資しているのですが、ビジョンが現実になると思い込んでいるので、行動した段階で実現しているのです。それが彼には当たり前のことなのです。ふさわしい選択をすると行動が変わるので結果が変わるのです。
では次にどのようにすればリーダーの資質を身につけられるのか説明していきましょう。
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