禅に「露」という言葉があります。
寝食を共にして自分をむき出しにして隠すことが何もないのが仲の良い家族です。
企業では「ガラス張りの経営」と言います。しかし心隠して数値をガラス張りにしただけでは「ガラス張り」にはなりません。
当事者としては、心隠すのは円滑なコミュニケーションをするためだと思い込んでいますが、でもそれは言い方を変えると壁を作ることで、ストレスが生じます。このストレスは本来の仕事とは関係のない負担です。
仕事に集中できない環境を作っていることに他ならないのです。「心技体」と言いますが、これがひとつになってこそ「フロー状態」が作れます。
マネジメントする立場にある人はマネジメントできるように自分をむき出しにして働ける環境を作ることが大事なのです。
ビジネスは技術です。しかし間違った使い方をすると人を傷つけることになります。
そこで、心が羅針盤になります。しかし心だけではビジネスは失敗します。
ビジネスには歴史があり、先人たちが遺してくれた成功と失敗があります。心と技術が正しく使われてこそ、ビジネスは成功し、成長します。それは難しいことではなく、すでに答えがはっきりと出ていることを正しく使えばいいことです。
人は完全ではないので、不足があります。正しく使えるように、なにが正しいのかを知
り、必要なスキルの不足は補う。不必要なスキルは磨く必要がない。つまりなにが必要
でなにが不必要なのかを明確にしてスキルの組み替えをする。それには「必要なスキル
の見える化」が必要になります。
1.サービスの条件
そのために生きていると言っても過言ではありません。
だから大事にされないと元気がなくなります。
すべての消費は、自分の存在価値を感じるために起こっているといって過言ではありま
せん。モノもサービスも、存在価値を感じさせてくれるものには重きを置きます。
生きるための生活必需品であっても同じです。
有名なマズローの欲求5 段階説を参考にするとよく分かると思います。
ビジネスは、「人の存在価値」を抜きにしては語れません。
お金があってもモノがない環境であれば、不便ではあっても、心が痛むことはありませ
ん。しかし、生活に必要なものがあり、情報が届いている環境で、手にすることができない状態では、自分には存在価値がないように感じます。
日本の高度成長時代、1955~73年というのは、モノを手にすることで自分の存在
価値を強く感じた時代です。買うモチベーション、売るモチベーションがひとつになっ
て、国中がモチベーションの高かった時代です。モノが行き渡ると「役務(サービス)」を購買することにシフトしましたが、自分が必要とする「役務」が曖昧になってくると、働くモチベーションも経済も失速が始まりました。
心の時代と言われはじめ、いまも続いています。
人は誰でも価値ある存在だと思いたい者であることに永遠のテーマなのです。
ですから、私たちは商売をするとき、特に小売業のようにエンドユーザと接するときには、心に留めておきたいことがあります。
モノはただモノではなく、お金と交換したらいいという考えは禁物なのです。サービスがいいを越えて「いつも人の存在価値」と向き合っていることを忘れてはいけないのです。
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