2015年5月30日土曜日

歩歩是道場〜PDCA分析&対策プランニングシートの使い方




歩歩是道場


「歩歩是道場(ほぼこれどうじょう)」という禅語があります。どこにいても道場、なにをしていても修行という意味です。どこにいても、なにをしていても、始まりがあり、プロセスがあり、結果があります。それが道場になり、修行になるのは、反省があるからです。
反省とは謝罪ではありません。結果に学ぶことです。結果に学ぶとは学びの入り口が結果であり、学んでいくとプロセスのなかに学びの宝庫があることに気づきます。



PDCA分析&対策プランニングシートの使い方

PDCAに苦慮している人に「PDCA分析&対策プランニングシート」は大変喜ばれます。PDCAを気にしていない人に見せても猫に小判の表情なのは残念です。PDCAを気にしていない人とは「やる気がある」と言葉にしても実際には「やる気のない人」です。「やる気のない人」とは、やりたい気持ちはあっても行動がついていかない人という意味です。

つまりP(Plan)はあるけど、D(Do)→C(Check)→A(Action) をしない人です。P(Plan)は「やりたい」という絵に描いた餅ではなく、食べられる餅の作り方を具体的にしたものです。食べられる餅の作り方を具体的にしたものが「PDCA分析&対策プランニングシート」です。

だから本気で食べようとしている人には「PDCA分析&対策プランニングシート」には喜ばれます。このシート一枚を説明もなく見せただけで、請求もしていないのに100万円を「安いものです」と言って支払ってくださった方もいました。見ただけですんなり理解ができたのは日頃から考えていらっしゃったことが腑に落ちたからです。


PDCA がうまく回せないのは、「PDCA分析&対策プランニングシート」に挙げた点がP(Plan)に織り込まれていないからです。つまりP(Plan)ができないのに、D(Do)→C(Check)→A(Action) ができるはずがないからです。良いP(Plan)を策定するにはキャリアが必要と言われるのはこのためです。ですから読み書きができて素直で謙虚であれば誰でも優れた計画策定ができて、優れた結果が出せます。

「P(Plan)→D(Do)→C(Check)→A(Action) は難しい」という人は、P(Plan)を作るコツが分かっていない人です。

P(Plan)を作るコツがここにご用意している「PDCA分析&対策プランニングシート」です。計画するのも、分析するのも、対策するのも、この一枚でできます。

精度の高いP(Plan)が作れないのも、PDCA がうまく回せないのも、対象課題だけが、P(Plan)になっているからです。
P(Plan)には、「PDCA分析&対策プランニングシート」にある対象課題以外のことが織り込まれていないとP(Plan)にはならないのです。

もっともひどい、P(Plan)の例は対象課題だけが分かっていて、あとは「死に物狂いでがんばります。エイ・エイ・オー!」と感情的に気合いを入れているケースです。このようなことを未だに平気でやっているマネジャーがいます。

このタイプの人は成長しません。いくら繰り返しても反省が織り込まれないからです。反省のことが、C(Check)→A(Action)なのです。

反省とは、謝罪することではありません。反省とは結果から学ぶことです。C(Check)→A(Action)のことが結果から学ぶことです。結果は終わったことなので「どう仕様もない」ことですが、P(Plan=計画)は結果から反省をして策定した「仕様書」なのです。「どう仕様もある」ことに変わったのです。

考えてみてください。毎日の小さな目標が達成できない人が大きなプロジェクトの計画が策定できると思いますか?
毎日の小さな目標を達成するには、精度の高い「PDCA分析&対策プランニングシート」がつまり効果的なP(Plan)→D(Do)→C(Check)→A(Action) が毎日できなければ無理なのです。

毎日「対象課題」だけがあって、以外のことは気にしていない計画だけがあり反省がない日々を過ごしている人。あるいは気にしても曖昧または感情的という人では、何度失敗を繰り返しても失敗を成功の母にすることはできません。やる気があっても素直で謙虚な人でなければPDCA をうまく回せないのです。やる気とは素直で謙虚であることなのです。

失敗だけではありません。うまくいったときの結果にも学ぶようにします。運だけでうまくいった場合もあります。それを実力と思わないようにするには、結果にかかわらず謙虚に向き合う習慣が必要です。いずれにしても「結果から学ぶ」習慣がとっても大切なのです。

ところが結果から学べない人がいます。結果を受け入れられない人です。運が良くてうまくいっただけなのに、自分の力のせいだと解釈して有頂天になり、悪い結果の場合には、他人のせい、環境のせい、状況のせいにして不機嫌になる感情的な人たちです。この種の人は結果から学べない主体的でない人です。感情に支配されているので結果(現実)から学べないのです。

現実を等身大でみることを怖がっている人です。自分のせいだと考えると怖くなるので現実が見られない人です。このような個人的な問題を仕事の場に持ち込むことはセオリー違反です。しかしこの種の問題も「PDCA分析&対策プランニングシート」は解決します。P(Plan)→D(Do)→C(Check)→A(Action)には自分を育てなおす力があるからです。

すべてのチャレンジのマネジメントがPDCAです。P(Plan)→D(Do)→C(Check)→A(Action)は毎日繰り返されます。つまり経験を通して「自分の哲学」「自分の在り方」「自分の人生」を創ってくれるのです。
なぜうまくいったのか?なぜうまくいかなかったのか?の両方を常に分析、対策する習慣が未来の自分、未来の会社を創っているのです。


PDCA分析&対策プランニングシート


対象課題
何をいつまでにどうしたいのか

問題領域
どこが危険なのか

予想される問題
問題領域にどんな問題が起こりそうか
発生確率はどの程度か

問題発生による影響
どんな影響があるのか
影響はどの程度か

原因の想定
何故、そんな問題が起きるのか

予防対策
問題が起こらないようにするにはどうすればよいのか

問題発生時の対策
もし、問題発生時はどうしたらいいのか
影響を最小限にする対策は考えられるか

最終実施計画の策定
予防対策と発生時対策をスケジュールのなかにどう織り込むのか

PDCA分析&対策プランニングシート ここをクリック



2015年5月28日木曜日

一行三昧〜PDCAの達人











一行三昧

とは、枯木再び花を生ずの意味。すでに終わったと思うことでも使い方で花を咲かせます。PDCAとはまさしくリサイクルの概念とそっくりです。



PDCAが回せるか、どうかは、まずP(Plan)がしっかり組めるかどうかにかかっています。

キャリアがあると、過去に思わね失敗を体験することで、起こりうるリスクを予測して対策を組み込んだ上で計画できます。

これよって精度の高い計画が組めるとともに、抜かりのない準備ができます。

誠実な態度が発揮できるようになり、信頼されるようになります。

つまりP(Plan)とは、逆算で成り立っています逆算しないと有効な計画は作れないのです。

目標は、数値とともに、「さあ、目標達成に向けてがんばりましょう」とスローガン的になりやすいですが、スローガンはできていないからスローガンになるしかない性格のものです。

しかしP(Plan)、計画は、具体的な手順です。手順とは作業レベルさらに動作レベルにまでコンパクトにします。

コンパクトとは、簡単にすることです。
大きな目標も、細かい計画にすることで、簡単になります。

ただし、1ヶ月で100個販売するということは、1日にしたら3個ですよ。簡単でしょう?」というロジックはその通りですが、ほとんど感情レベルの気休めの話で、うまくいきません。どうしてでしょう?「簡単だから頑張れよ」で終わりになるからです。理屈はそうでも、1日3個をどのようにして販売するのか、具体的にしないとできないのです。

むしろ簡単にしてしまうので、簡単すぎて記憶できなくなって気持ちが入らないというデメリットになりやすいのです。

それなら「月に100個か、それを1日でやるには、どうしたらできるのか?」と真剣に向き合った方ができてしまうのです。

人間は記憶できないことは行動できません。

P(Plan)→D(Do)というように実行に移らないP(Plan)は計画にはならないのです。

そこで逆算する方法ですが、それはこちらのリスク対策をご覧ください。

ここをクリック












2015年5月26日火曜日

閑古錐〜「指示命令型マネジメント」と「自律型マネジメント」











閑古錐(かんこすい)
とは、古びて先が丸くなり、使われなくなった錐(きり)のこと、先の尖った錐は使い勝手もいいけれど人を傷つける可能性があります。反して先の丸い錐は役に立ちそうにもないですが、傷つける可能性も低くなります。

人間も同じことが言えます。若い世代に任せますが、困ったとき、トラブルが生じたときには閑古錐の出番です。まさしく
「自律型マネジメント」に通じる禅語です。


なぜ、キャリアのある人がない人より高給なのでしょう。

長く勤めているから?

給料は存在給ではありません。通勤給でもありません。
託された仕事を達成するからです。

誰もが知っていることですが、キャリアのある人がない人より高給なのは、実はPDCAをうまく回せるからですね。つまりマネジメントができるということです。

ですからキャリアのない人が、PDCAをうまく回せなくても仕方がないのです。

どのような障害が起こるか、十分に予測できないので、P(PLAN)が絵に描いた餅になりやすいのです。だから障害が起こる確率が高くなり、しかも対処する方法も抜けが多いので、途中で挫折しやすいのです。

「指示命令型マネジメント」の欠点は、キャリアを重ねても、絵に描いた餅を繰り返しやっているただけになるので、キャリアにならないことです。これだと人が育ってこないのです。

「失敗は成功の母」というように、考える習慣であるPDCAを日常のことにしていたら、必ず人は育つものです。ところが指示命令型マネジメントに終始していると、管理者のひとりよがりのカタルシスにはなっても、人をダメにしてしまうのです。

日本社会は語彙の豊富な人を賢い人と捉える傾向がありますが、人を人材と呼ぼうが人財と呼ぼうが、言葉遊びのようなことはどうでもよく、重要なことは、重要なことは、日夜努力して、PDCAを回せる人に育てることです。その成果がリーダーシップの発揮できる人に育つことになります。これは本人には家族を幸福にするリーダーシップとして役立つ財産になり、会社には全員経営の礎になってもらえる恩恵があります。

まだ本人にキャリアがなくPDCAをうまく回せない状態の場合、「指示命令型マネジメント」が必要です。ですがプロセスで、本人の状態を見極め、ゆるやかに「自律型マネジメント」に切り替えていくようにしましょう。

「指示命令型マネジメント」が有効なのは、全体に在り方(文化)つまり<Be>を浸透させる段階の時です。

民主的にという人もいますが、価値観が定まっていないチームに、民主的な運営を導入すれば、ダッチロール状態に陥ります。

「指示命令型マネジメント」を通じて「在り方」を徹底的に浸透させ、「在り方」が浸透したと思えば「自律型マネジメント」に切り替え、考えさせ、考える習慣を身につけさせます。考えるときの基準が「在り方」なのです。

「在り方」は経営理念と同じようなものですが、美辞麗句ではなく、現実的なポリシーです。社会に於ける存在意義と言っていいでしょう。言い換えれば「差別化戦略」になります。

たとえば「安く売ること」が差別化の要因のひとつであっても、そこに社会に於ける存在意義でとなる「在り方」が加わることで、オンリーワンの道筋が見えるようになります。

さて、PDCA,つまりマネジメントをうまく回せるようになるには、どうすればいいのでしょう。説明していきます。