2016年2月22日月曜日

清風払明月~ありがとうが一番多い会社

清風払明月(せいふうめいげつをはらう)

美しく輝く月はそれだけで美しいという意味です。人も同じ、その存在するだけで美しい、あなたがいてくれてありがとう。すべてはその気持ちから始まります。その気があれば、地域で光る、なにかで一番になれる会社になることは決して難しいことではありません。




まず地域でなにか一番の会社をめざしましょう


共同体(会社)への貢献度の高さを自身が実感することで、自分への自信と勇気が高まり、意欲になります。貢献は褒められることではなく、「ありがとう」によって実感できます。

よく「褒めて育てる」と言われますが、実はこれほど人を軽視した考え方もないのです。
褒められるほど自分には価値がないと言われているのと同じなのです。

私たちは「能力」を問題視しますが、スポーツのような特殊とも呼べるような場合を除けば、ほとんどの場合、能力は要求されません。ほとんどの場合、少し磨けば光るもので、トライ&エラーつまりPDCAの高速回転で輝いてきます。

むしろ問題は「勇気の足りなさ」なのです。
勇気の足りなさは、能力を使わないことでますます不足になってしまいます。その原因は自意識過剰になってしまい、対象に対して打ち込むことを避けてしまうことにあります。

対象に対して打ち込まないと、能力の不足が起こるのは当然の結果ですが、これを本人が一番よく認識するので、ますます自意識過剰になり、対象に取り組むことを避けようとします。こうして負の循環が起こり、勇気がどんどん不足し、それを隠すために、弱い犬ほどよく吠えるようなことになり、最終的には使いものにならなくなります。

この悪魔のような円循環を避ける方法が、あまりに簡単すぎて拍子抜けするようですが、「ありがとう」なのです。大したことでなくても「ありがとう」というには材料が必要です。

こんなこと当たり前だろうというようなことでもいいので「ありがとう」を増やすとしても、プロセスを見ていないと「ありがとう」をいう機会を発見できなくなります。結果は経営に携わっていたら誰でもわかります。しかしプロセスは目を凝らしていないと発見できないものです。その点。留意して取り組むようにしましょう。

働く人々を行為(DO)で評価する習慣がついています。無意識でも、永年、そのように教わってきました。しかしこのやり方は現代では通用しません。

ずっと言い続けているように、BE、つまり存在のあり方で注目しましょう。存在のあり方もどんどん落としていくと、「あなたがいてくれてありがたい」になってしまいます。

こんな考え方で会社はうまく経営できるのかと心配になりますが、お客様に置き換えたらどうでしょう?たとえ1個しか買わないお客様であっても、「あなたがいてくれてありがたい」になりはしないでしょうか?価格競争の本質はそこにありますが、本質が見失われているので、不毛の競争に陥ってしまうのです。


もし1個しか買えないお客様であっても、「あなたがいてくれてありがたい」という気持ちが通じていれば、100個買える状態になったときには買っていただけるのではないでしょうか?

これを従業員に置き換えたらどうでしょう?いまは勇気がないので能力も発揮できないため生産性は低い状態であっても、貢献を認められて「ありがとう」と言われると勇気が湧いてきて能力も発揮されるようになると加速度的に生産性もあがります。

そこで課題になるのが「能力アップ」です。これにはサポートが必要ですが、サポートとはどういう意味でしょうか?サポートとは応援、援助、励ましであり、これは知識や技量に対して行われるものではなく、人そのものに行われるものです。

つまり知識の上積みではなく、失った能力を取り戻させることに主体を置くのがサポートなのです。すると自然に能力を取り戻し、アップに自ら躍起となって動いてくれます。主体性を取り戻せば「やる気」は戻ってきます。

どこで失ったのかは個人の生育の歴史を紐解かないとわかりませんが、会社的にはそこまで踏み込むことは困難なので、もっとも身近なレベルで取り組むのが最適です。それが私が提案するプロジェクトです。名前はなんでもいいです。

まず地域でなにかで一番の会社をめざしましょう。


課題はなんでもいいのです。どうせすぐに達成できませんので、段階的に改善していけばいいのです。
最大の問題は決めないことです。決めて取り組まないと失敗はないように見えますが、それが取り返しのつかない最大の失敗なのです。いつまでも負の循環をぐるぐる回してしまうことになるからです。


2016年2月5日金曜日

結果自然成〜他人まかせにするから儲かる

面倒臭いことは他人にやってもらえ、
他人を使うから成功する
働きがいのある会社とは、
他人任せにするから儲かる会社のこと。



禅語に「結果自然成」があります。
けっかじねんになる」と読みます。

意味は「やれるだけのことを精一杯やったら、あとは自然に果実が実るのを待てばいい」ということです。

多くの人が間違うのは、誰でもできるはずの「やれるだけ」の「やる」ことの手順を間違うからです。


そのためには、どうすれば他人が躍起になってがんばるか、を考えて実行することが欠かせません。

躍起になるか、いやいやするか、その違いはなんでしょう?

やりがい(働きがい)があるからです。

働きやすいということとは、全然違うことがわかっていただけると思います。

働きやすいから、躍起になることはありませんね。

やりがいは、どうして起こるのでしょう。

自分を認めてもらえる(肯定される)からです。

人の人間関係の仕方には4種類あります。
あるいは人の人間関係の構えには4種類あります。

  • 自分はOK、あなたもOK。
  • 自分はOK、あなたはNO。
  • 自分はNO、あなたはOK。
  • 自分はNO、あなたもNO。

このうち、「自分はOK、あなたもOK。」の構えをされている方は、少ないです。
そういう方に会うと分かりますが、とっても爽やかな関係が持てます。否定されないからです。

しかし、「自分はNO、あなたもNO。」の構えをしている人は、それが分かりません。自滅しているからです。はっきりいって、とっても面倒くさい人です。否定していないのに勝手に否定されていると思うからです。

では、どうして4種類の構えができるのでしょう。

主に成育期の体験による成育期の決断によります。

私たちは人生の決断は、青年期あるいは成人期に行われていると思いますが、実際には5歳までに行われているのです。

ほとんどの方がしている青年期あるいは成人期に行われている決断は、5歳までに行われた決断の強化と考えるのが正しいと言えます。

だから「わかっているけどできない」という決まり文句でもわかるように、成人して知識をもっても変わることが難しいのです。

だから面倒臭いことは他人にやってもらわないとうまくいかないのです。他人を使うから成功するのです。他人任せにするからうまくいくのです。

しかし、自分が面倒くさいように、やはり他人も面倒くさいのです。

しかし、自分が変わるのは至難の技ですが、他人を変えるのは、思うほど難しくないのです。ここを勘違いしないでほしいのですが、自分を肯定することは難しいですが、他人を肯定するのは簡単だということです。そう思いませんか?

だからよく言われるのが「(自分を他人と)比較しない」ことです。

「自分はこんなものだから、他人のお世話になって助けてもらおう」という姿勢が大事なのです。

そうすると「ありがとう」「ありがたい」「おかげさまです」という気持ちが高まります。そうなるとどうすれば、やりがい(働きがい)を感じてもらえるかを真剣に考えるようになります。

やりがいは苦労するから感じます。苦労しないことに「やりがい」は感じません。

しかし苦労が見えすぎていると、逃げ出します。

「これくらいならできるだろう」と感じさせることが大事なのです。

自分は他人まかせにするのだから、これくらいのことは、真剣に考えてください。


自分も他人も「これくらいなら」から始まるということです。

2016年2月3日水曜日

「禅語」のていねいに学ぶ、最強テームの作り方



「禅語」ていねいな生き方の言葉とていねいな「マネジメント」


「禅語」には、悲しみや苦しみをやわらげ癒し、ひとが幸せに生きるために必要な基礎というべき在り方が凝縮されています。
それにしても人はなぜ苦しむのでしょう。いろいろ課題はありますが、その最大の要因は「人と人の関係性から生じる考えの相違」ではないでしょうか?
なぜ生じるのか、それはそれぞれの生い立ちの違いから生じているのです。同じ家庭で育っても、考えの違いは生じます。その原因は同じ家庭であっても、生育環境が違っているからです。人の心は流れる水のごとく、一秒たりとても同じではありません。
禅は、それを前提に、少しでも幸せに生きる考えを説いたものだと言えます。

ていねいな人間関係の典型として相性を考えてみましょう。


ベストな相性のカップル

では次にベストな相性を考えてみましょう。次のエゴグラムは相性グラムです。 




パートナーの組み合わせと考えてみましょう。

もし、この自我状態のように、夫に「厳格な父親の心」が高く、「従順な子どもの心」が高い人物の場合、遊び心が乏しい真面目で堅物という欠点を妻が「保護的な母親の心」がt高く「無邪気な子どもの心」が高いと、柔軟で調和のとれた関係性を築くことができます。

このようにパートナーの不足を補うことのできる関係は、公私問わず重要で、会社の上下関係の場合、「腹心の部下」として力を発揮することで、二人三脚で会社を牽引する原動力として力を発揮することができます。

これは親子関係においても言えることです。親子関係で難しいのは、夫婦の相性が良い場合には、子育てをうまくサポートできるのですが、相手の不足を補うことのできない夫婦の場合には、不足する自我が子どもに歪みを与えてしますことです。

たとえば両親共に「厳格な父親の心」「大人の心」が強いと、子どもは「無邪気な子どもの心」を抑圧してしまい「従順な子どもの心」が強くなり、意欲的な人生を過ごすことは難しくなる傾向があります。

同じことは会社の風土を育む上でも重要で、望むような風土を作り上げるには、戦略的に人の組み合わせができる「配慮」・・・つまり自分を知り、他者を人を知り、どのような会社にすることが持てる力を発揮できるか、十分、認識することが、とても大切だということです。

マネジメントは、もともと、できないことを(困難なこと)をやり遂げることです。それが人の力によるものであれば、できることしかしないというのであれば、最初からマネジメントを放棄しているのと同義語なのです。できないことをやれるようにするのがチームの組み方であり、チームワークなのです。

昔のようにモノが不足し、モノがあり、安ければ売れた。いいモノであれば売れたという時代ではないだけに、売る力がないと売れないのです。しかし人は完璧ではなく不完全なものです。不完全な人を組み合わせて少しでも完全に近づけていくのがマネジメントを楽にするコツなのです。

そのコツへの大きな道筋となるのが、相性グラムを使った、ベストなパートナーシップの開発です。




2016年1月19日火曜日

白馬入蘆花〜働きがいのある会社はひとりひとりのエゴグラムから




白馬入蘆花(はくばろかにいる)

白い蓮花(あしの花)が辺りいっぱいに咲いているところに白い馬が入ってしまったら、馬はどこにいるかわからなくなってしまいます。でも実際は、花々も馬も存在しているという禅語です。

雪だって同じです。雪景色を思い浮かべてみてください。雪原は白で同じにしか見えないかも知れませんが、よく見るとだって、ひとつひとつ違う形の結晶なのです。

これと同じように、同じ職場で同じ目的で働いていても、人はひとりひとり違います。
馬も花も雪も人間も、言われるとそうだと思いますが、常から意識しているかというと決してそうではないと言えるのではないでしょうか?

白馬入蘆花〜働きがいのある会社はひとりひとりのエゴグラムから始まるのです。



時代とともに変わる人々の価値観への変化に対応するべく、様々な会社で組織に従事する人たちの問題に対していろいろの施策が実施されています。
それは社会全体のなかで組織がどのような社会的機能をもたなければならないかという大きな課題の裏返しです。かってはあまり意識されなかった「働く人びとの幸福」をどのように考えるかが、いまでは組織の発展の核になっています。

「働きやすい会社」というのもあれば「働きがいのある会社」というのもありますが、意欲的な人が求めているのは後者で、顧客に支持される会社も後者だといえるでしょう。顧客にも組織にも貢献度が高いのが明らかだからです。

どちらにせよ、組織に要求されるのは職場のチームワーク機能をどのように発揮するか、働く人たちお互いが自分の役割を果たし、協力して、成果を最大限にするかは職場風土の成果によるものなのです。

自律的に自分を動かせる人が多いほど、活気ある風土は育まれ、高い成果を生みますが、働いている人が幸福を感じているからなのです。それは働く人びとが、その大半を職場で過ごしているからであり、一生の内のもっとも活気に満ちた働きざかりの時期を、会社や工場で過ごしていることと関係しています。ですから毎日が喜んで働けるようにするために「働きがいのある会社」は必須条件なのです。

そのために様々なプログラムの開発とメンタルケアが必要になりますが、自律性と職場風土。この二つの働きが、それぞれが十分にその機能を発揮しながら、全体として調和がたもたれていないと、どう願い思おうが、思うばかりでは、職場の運営はうまくゆかないものです。しかもこの二つの働きが、いろいろと複雑にからみあっている現実が、職場の実態なのです。

なぜなら職場で自分の役割や責任を果たすといっても、すべて人間と人間との交流のありかたに、深いかかわりあいをもっています。この点がとても重要なのです。

働く人びとは、職場という生活の場で上司、同僚、部下の人びとと、毎日、毎日接触し、交渉をもち、しかも「ふれあい」を求めています。経営者とて同じです。人間交流のなかで仕事をすすめています。人間と人間との相互作用を通して仕事をしているわけです。一方が作用すれば、相手からかならず反作用のあるのが、人間と人間との交流です。人間と人間とのかかわりをぬきにして仕事はすすみません。


この人間交流のありかたについて、その基本となるのがエゴグラムです。



2015年11月18日水曜日

柔軟心〜柔らかい心でPDCAを回す



柔軟心」(にゅうなんしん)とは、柔らかい心のこと。
文字の通りです。
固定観念にとらわれない自由な心があれば、広い視点で物事を見ることができ、今まで見落としていたことに気づくこともできます。スイッチチェンジができる心です。
自分の考えが正しいと思い込んだり、他人に自分の価値観を押し付けたり、逆に他人の意見に惑わされることもなく・・・。
「こんな考え方もあるんだ」と思えるしなやかな心、素直で広い心は、自他肯定を構えで、自分も他人も心地よく生きるための秘訣だといえます。マネジメントも同じです。
柔軟心〜柔らかい心でPDCAの回すとは、スイッチチェンジのできるマネジメントです。
PDCAのサイクルをどの程度で1回回すか?
目標によっても変わってきますが、最小の単位で回すのが成功のコツです。「単位」を決定づけるのが「マイルストーン」です。

会社なら年次決算があります。ほとんどは税務署への申告時期に合わせて年次、半期、月間というように設定していますが、小売業の場合では、自分は一番の中心を前年と比較しやすい月曜始まりの日曜終わりの週単位を推奨しています。日曜終わりは追い込みのかけやすい一番のかき入れどきだからです。

税務署の申告と営業ベースの単位は同じである必要がありません。どうせ正確な損益計算書は週単位では出せないので割り切ってしまいます、大事なことはいかにすれば収益を出しやすい仕組みにするかです。

年間53週あるので、PDCAのサイクルも最低53回あります。しかし求める結果を出すには最小単位がやりやすいので「一日単位」を基本にします。つまりマイルストーンを週間単位で組み、4週で1マイルだとしたら、32回のPDCAを回せます。

  • 1日単位のPDCAは1週間を達成するために、1日の目標を達成するように回す。
  • 週単位のPDCAは4週間を達成するために、1週間の目標を達成するように回す。
  • 4週間のPDCAは12週間を達成するために、4週間の目標を達成するように回す。
  • それぞれの単位で遅れが生じないように、単位ごとの計画を明確にして障害対策を行っておく


「単位ごとの計画を明確にして障害対策を行っておく」ことが達成の決め手です。PDCAのサイクルを回せばどうにかなるというのは、無制限に時間のある場合のことで、それではマネジメントになりません。限られた時間で達成するには、障害対策を含むPLANの精度の高さが決め手になります。だからマネジャーには「経験で培った見る目」が必要になります。もちろん優秀な人材もいますが、一般に下積みも含めて経験のない者がマネジャーをできないのは精度の高い障害対策を含むPLANが組めないからです。

1日単位のPDCAを回せない者が1週間やってもPDCが回せないのは、最初のPLANが正しくないからです。いかに実戦で学んでいくといってもマネジャー予備軍のことで、最初から達成できない者がマネジャーに就くとは漂流する船に乗るようなもので、チームワークができません。



最初のPLANが正しいかどうか、一週間のPLANを上位のマネジャーに報告し、説明し、是正を受ける場が必要です。





2015年10月26日月曜日

門を開けば福寿多し〜ネガティブな潜在能力をポジティブに変えるコーチングスキル



「門を開けば福寿多し」という禅語の意味は、読んで字の如くです。

個人でも問題を解決したい人は、門を叩きます。問題があっても問題と感じない人は門も叩かないので門は開かれません。コーチングはまさしくこの状態を言い表しています。

苦しい時ほど、あからさまにする。

ところが、苦しくてもあからさまにしないことが罷り通るとしたら、その責任はどこにあるのでしょう。もちろん個人にありますが、それ以上に会社の仕組みに問題があると考えるのが、「成長する会社」の考え方なのです。

コーチングとは、やる気を引き出す技術ですが、そのために相手の話をよく聞き理解することから始めます。ここでファシリテーターのスキルが発揮されます。相手が気付いていない潜在的能力を引き出し、相手を信頼し任せることで、目標達成に向けて動機付けていくコミュニケーションスキルです。

「潜在的能力」という言葉にはふたつの意味があります。
  • まだ使われていない未知の能力
  • 顕在化した能力を十分に発揮させないネガティブな能力

一般にビジネスシーンで使われる「潜在的能力」は「まだ使われていない未知の能力」をいうことが多いのですが、やる気を損なうのは「顕在化した能力を十分に発揮させないネガティブな能力」です。

この能力はとても巧妙で、風邪をひいたり病気になることで阻害することも少なくありません。人のせいにする。「できない条件を引っ張り出して無理だ」という。」「どうせできない。」といった言葉は、このネガティブな潜在能力です。

このようなネガティブな意識をできる限り減らし、「やってみよう」「きっと大丈夫」とポジティブな意欲に変えるのが、ファシリテーターの潜在能力開発なのです。

これは他者ができることではないので、本人の主体性に任すしかありません。
ネガティブなことを並べる人に、ポジティブな考えを伝えても、「そうは言っても」と言い出されると、もうそれ以上、どうにも進まないのです。
だから「こうあるべき」と教えずに、「我が社ではこう考えますが、あなたはどう考えますか?」と問いかけ、意見を掘り下げて、会社の在り方、価値観を示し、本人の意識改革に持っていくのです。

コーチングとは、「大切な人を目的地まで送り届ける」だと言いましたが、まさしくその通りなのです。そしてコーチングがマネジメントの核だというのも、その通りなのです。さらにコーチングに類似したものにカウンセリング、メンタリングがあります。コーチングが数値目標を重視しているのに対して、カウンセリング、メンタリングは心の健康維持に特化しています。これらを完全に切り離すことができれば進め方も容易になりますが、混沌とした状態であればあるほど仕事は進めにくくなります。

このような状態にならないためにも「採用」段階から戦略的に進めていく仕組みが必要です。
戦略的仕組みの中核となるのが、「在り方」「価値観」なのです。「在り方」「価値観」が明確でなく、普段、社内の会話でほとんど出ることがないとすれば、その段階で競争力低下を予言しているのと同じなのです。

なぜなら個人のネガティブな潜在能力が会社内になだれこんでくる危険があるからです。

上司が相手を理解しないまま、その人の強みに目を向けず、「あいつは駄目だ」と烙印を押すケースはどこにもあります。そしてその通りかもしれませんが、そこに至る以前に会社として、そんなことにならない「仕組み」を構築してマネジメントしているか、どうかが重要なのです。

していない場合には、個人のネガティブな潜在能力が会社内になだれこんでくることを覚悟して、その対策をしなければなりません。

それは「採用」から始まっていますが、そんなこともなく採用し続ける仕組みこそ反省する課題なのです。物事には原理原則」があります。それを無視していて、はなるものもならなくなってしまいます。


この時に役立つのがPAC交流(ストローク)です。お話したように、交流パターンが交叉するとコミュニケーションは必ずこじれます。ですので平行的なコミュニケーションができているか注意を払いながら、コミュニケーションを練習します。回数を重ねるほど後天的な能力として身につき習慣が自分のものになります。

2015年10月20日火曜日

大地黄金〜コーチングの真髄












大地黄金という漸悟があります。それがどこであっても、自分が置かれている場所、いまいるところで全知全能、精一杯尽くせば、やがてはその場所が黄金のように光輝いてくるという意味です。

コーチングは受ける側も施す側も「大地黄金」の典型的な事例で、この考えのないコーチングはコーチングになりません。

コーチングとは、「大切な人を目的地まで送り届ける」というのが本来の意味で、Coach (馬車)から派生した言葉です。

コーチングという言葉はスポーツの分野では昔から使われていましたが、ハーバード大学のマイルス・メイスが著書で使用したことから拡散しました。
「マネジメントの中心は人間であり、人間中心のマネジメントの中でコーチングは重要なスキルである」と使用したのです。

日本のプロ野球と大リーガーでも微妙にコーチの役割が違うように、コーチングの定義はさまざまで、アプローチの方法は違っても、その本分はコーチングする相手の能力とモチベーションを高めて、持てる能力を発揮できるようにサポートするコミュニケーションスキルであることに間違いはありません。

重要なことは、主体はコーチにあるのではなく、サポートを受ける本人にすべての答えがあることです。先に説明したようにファシリテーターが参加メンバーで構成されたチームをサポートするときに、指示したり、教えたりせずに、質問を積み重ねて、相手の考えを引きだして、能力を引き出していく手法に通じています。

さらに重要なポイントは唯一の答えを求めるわけでなく、答えは必ずしも一つではない点です。相手(個人またはチーム)の合意が答えになる点です。

それだけに、在り方、価値観が、全く違う相手を組織の在り方、価値観と違っていれば、ハードなプロセスを辿ることになるので、組織の在り方、さらに価値観を明確にしておかなければ、全くベクトルの合わない相手を育てるはめになります。

ですから現実の問題として、人を育てる前に、組織の在り方、さらに価値観を整えることが、コーチングを機能させる条件になるのです。この基本的な前提条件を無視してしまうと組織は成長しなくなるということです。もちろん、コーチングやファシリテーターを度外視して、旧態依然とした管理方法で成長させることも可能でしょうが、その方法が内包しているリスクはいつか必ず組織のリスクとなって露出してきます。特に未曾有の高齢化社会、結婚を求めず、子育ても求めない価値観の大転換を迎えた現在では、急速に負の循環となるでしょう。

こんな時代に、組織に身を寄せる者は、時に板挟みになることも少なくないでしょう。しかし、そんな時にこそ、威力を発揮するのが、マネジメンサイクルの真髄であるPDCAなのです。





指示命令で人を動かすのではなく、マネジメントの真髄、PDCAを使うことで、相手に主体性を持たせて自主的に考えて行動するように促すのです、つまりどのような組織でも求めている姿を現実にする手法を使うことで、どのようなマネジャーにもアプローチできるのです。PDCAは使えないという人はたくさんいます。その原因は、いくつもありますが、主体性を相手に持たせずに、叱咤激励する道具に使っているからです。

PDCAのP(PLAN)は、計画のことですが、その前提に目標が内包されています。ところが、まだまだ、この意味が理解できていない人がたくさんいることには驚かされるのが現実です。P(プラン)は目標だけの場合もあれば、計画だけの場合もあります。どちらが欠けてもP(プラン)にはなりません。目標数値だけあっても、どのような在り方で、どのような価値観で、どのように行動するのかが明確になっていなければ、動きようがないからです。これでは実行した後に来るCHECK(チエック)ができないので、問題があろうが、なかろうが、やりっぱなしになります。つまり人が成長しないということです。

人が成長しないので、指示命令が必要になりますが、これだけだと、ますます自主性も、自ら考えることもないので、管理者に成長することはありません。しかし組織が成長するには、拡大が不可欠なので、管理者が必要になります。ところが管理者にふさわしい能力を身につけないまま、管理者になるので、組織は機能停止に陥ります。これでは組織は拡大できなくなりますが、指示命令で動かしてきた組織は、その根本的な原因を把握できる能力を欠いています。もともと自主性も、自ら考えることの重要性を軽く見なしていたからです。

DO(実行)の後に来るCHECK(調査・分析)は、目標と現状のギャップ、すなわち問題とその原因を探ります。この作業は次のACTION(行動)を正すために不可欠な重要な条件ですが、P(計画)が曖昧で達成が容易にしないDO(実行)を繰り返しても、そもそものP(計画)が曖昧ということは、その段階であらゆる可能性を引き出すチャンスであるCHECK(調査・分析)も出来ないことを示唆しているので、次のACTION(行動)を正すことができないので、すでに答えはやる前に出ているのです。すでに結果が出ていることを、そのままやるというのは、「やる気がない」以外に解釈の使用がないのです。

このことは人生そのものに通じています。チャンスを引き出すには、チャンスを引き出せる仕組みを自分のなかに準備しましょう。PDCAです。PDCAは自らを大切な人として扱ってもらえるようにする貴重なツールなのです。


次回は、コーチングを機能させるストロークについて説明します。